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本源的価値 Intrinsic Value
企業の資産、収益力、将来性に基づいて算出される、市場価格とは独立した企業本来の価値。ベンジャミン・グレアムはこれを保守的な前提から導かれる推定レンジとして扱い、単一の正確な数値とはみなさなかった。
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定義
本源的価値とは、ある特定の日に市場が付けている値ではなく、資産、実証された収益力、配当実績、将来性といった事実に基づいて判断される企業の価値である。グレアムは『証券分析』(1934年)においてこの区別を導入し、投資と投機を明確に分けた。投資判断は本源的価値の推定に基づくが、投機的判断は他人が次にいくら支払うかという賭けに基づく。この推定は正確であることを意図していない。グレアムはこれを、入力値の不確実性を織り込めるだけの幅を持つレンジとして描写した。おおまかなレンジで十分なのは、ある価格が明らかに割安か、明らかに割高か、あるいはどちらとも判断しがたいかを見極めるにはそれで足りるからである。
推定方法
実務では主に三つの手法が用いられる。資産価値法は、企業の有形資産の価値を、収益とはほぼ無関係に合算するもので、収益が当てにならない資産集約型企業や経営難の企業に最も有用である。収益力価値は、正常化された持続可能な収益figureを、成長を前提とせず、適切な割引率で資本還元するもので、マージンが安定した成熟企業に適している。ディスカウント・キャッシュフロー法は将来のフリー・キャッシュフローを予測し、それを現在価値に割り引くもので、成長を明示的に価格に織り込む。三つの手法の中で最も前提条件に敏感であり、成長率や割引率の入力値がわずかに変わるだけで結果が大きく動く。三つのいずれも単一の正しい数値を導き出すわけではなく、それぞれがもっともらしいレンジを画定するにすぎない。手法間の乖離の幅そのものが、その推定にどれだけの確信を置くべきかを示す情報となる。
Closelookでの活用方法
株式ページでは、FCFイールド、EBITDA倍率、ROICといった確立された指標が、読者が自ら本源的価値のレンジを構築するための生の入力データを提供する。Closelookが報告するのは、これらの比率とインデックス・ユニバース全体における百分位順位であり、価値についての完成された結論ではない。この区分は意図的なものだ。本源的価値の推定は、成長率や割引率に関する判断を伴い、それらはデータフィードではなく読者自身に属するものである。それらを単一の数値にまとめてしまえば、注意深い読者が見て検証すべき前提そのものを隠してしまうことになる。株式ページは入力データを提供し、推定とそれに対して求める安全域は、あくまで読者自身の作業として残される。これは、価値を判定ではなくレンジと呼んだグレアムが想定していたのと同じ役割分担である。